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| ■ インタビュー 『戦線スパイクヒルズ』の舞台裏 05.06.27 | ||
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―― 漫画化にあたって、『平成トム・ソーヤー』から『戦線スパイクヒルズ』へと改題がなされました。これはどのような思いから? 石橋:『平成トム・ソーヤー』と聞くと、みなさん当然『トム・ソーヤーの冒険』を連想されますよね。この作品には、子供たちが大人社会を「のぞき見る」という側面があって、『平成トム・ソーヤー』もまた、このテーマに基づいて書かれていると思うんです。漫画化にあたっては、そのテーマから少し離れて、「戦う」というところに重きをおきたかったものですから、「トム・ソーヤー」という言葉からも、いったん離れようと考えたんです。 井田:それに、原作とはまた別の、新しい作品として楽しんでもらいたいということもありましたね。 ―― 新タイトルはどのようにして生まれたんですか? 石橋:井田さんとふたりで話し合いました。『平成トム・ソーヤー』からタイトルを変えるにしても、「漢字とカタカナ」という組み合わせ自体は同じにしようと思っていました。「戦線」は井田さんが、「スパイクヒルズ」は僕が言い出したと思います。 井田:「戦線」の由来は、(作品の時代設定である)91年当時に流行っていた映画『就職戦線異常なし』なんですよ。 石橋:「スパイクヒルズ」は、井田さんとの打ち合せの帰り、物語の舞台「新宿」を他の言葉に言い換えることはできないかな? と考えながら新宿の高層ビルを見て、「針の山みたいだな〜」と感じたのが最初です。「針の山」を、「スパイクヒルズ」と。で、それをくっつけて『戦線スパイクヒルズ』。思いつきですみません(笑)。 ―― 時代設定を原作のまま変えなかった(1991年)のはなぜですか?
井田:街の風景とか、資料集めが結構大変ですね。特に秋葉原とか。編集長に資料をいただいたことがあったんですけど、それが86年のもので(笑)。その5年の誤差で、ぜんぜん違いますからね。 ―― では、『平成トム・ソーヤー』の漫画化に至った経緯は? 石橋:『ヤングガンガン』を創刊することになって、編集長から「青春ものを一本立ち上げてくれ」という話がありました。そのとき、「原作ものでやってみようかな」と思ったんです。「じゃあ、(自分が読んだなかで)一番おもしろかった青春ものって何だ?」と考えてみて、大学時代に読んだ『平成トム・ソーヤー』を思い出しました。この作品を漫画化してみたいな、と。僕はもともと、講演会にも足を運んだりしたことがあったくらい、原田さんのファンだったんですよ。 時を同じくして、『月刊少年ガンガン』で連載していた井田ヒロトさんを、編集長から紹介されました。『平成トム・ソーヤー』は、人物の表情や心理の描写が重要なポイントとなってくる作品だと思っていたんですが、井田さんはその部分をしっかり描ける作家さんなので、この作品に合ってると思って、お願いすることにしました。井田さんは『平成トム・ソーヤー』を一読しながら、キャラクターがどんどん頭の中ででき上がっていったみたいですね。
石橋:あのときは盛り上がりましたね(笑)。原作に書かれていないことまで考えたりして。「舌切り事件」の真相はこんなだろうとか、保健の先生はきっとこんな人だったとか。 井田:保健の先生については、いまでも意見が対立してますね(笑)。編集長と石橋さんは、保健の先生は悪女で、スウガクという若いツバメをとっつかまえて遊んでるって言うんですが、そんなことはないと思うんですよね。 石橋:連載開始する前に、原田さんに「その辺はどうなんですか?」とお伺いしたんですけど、明確なお答えはいただけませんでした(笑)。 ―― ストーリーについては、村長から何か言われていますか? 井田:「ラストだけは原作のままで」と言われています。「このラストに持っていくために、ここまでの話を作ってきたんだ」と。だから、ラストは原作と同じになりますね。 石橋:それ以外の部分では、「(原作は)嫁に出すようなものだから、実家からはごちゃごちゃ言わないよ。でもあんまりひどい扱いをすると、親として怒るよ」と言われています(笑)。 |
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