![]() |
| ■ インタビュー 『戦線スパイクヒルズ』の舞台裏2 05.10.27 | ||
|
|
||
|
―― 村長に初めて会われたときの印象は? 井田:最初はご自宅でお会いしたんです。ふだんから知り合いに「お前の日本語はおかしい」なんてよくいわれるんで、会ったとたんに「コラ!」とか怒られたらどうしよう、と思っていました(笑)。小説家の方って、日本語に厳しい、そして気むずかしいイメージがあって。気さくに話しかけてくださって、ほっとしましたね。 石橋(担当編集者):僕も、もともとは一ファンとして読んでいたものですから、お会いする前はビビってました。編集者としては、ファンのままでいてはよくないと気負っていた部分もありましたし。それが井田さんにも伝染したのかもしれない(笑)。 ―― ふたりしてドキドキされていた、と。井田さんが漫画家を志したきっかけは?
帰国して描き始めて、ある雑誌に何回か投稿していたんですが、数回目に編集者の方から、「うちの雑誌には向いてないと思うよ」といわれてしまいまして。「じゃあ、どこに向いてますか?」と訊いたら、「『ガンガン』なんていいんじゃない?」と(笑)。それで、『ガンガン』に投稿してみたんです。 石橋:そうしたら、いきなり賞を獲ったんですよね。うちから担当編集者がつきまして、まずは読み切りから始めてみることになったんです。『期末前夜』という作品が、デビュー作になりますね(『ガンガンパワード』2002年秋季号)。 ―― 編集者の立場から、井田さんはどういうタイプの作家さんでしょうか? 石橋:気持で描くタイプですね。のっているときは筆の進みが速いし、絵ものっている。気持がのらないときは、その逆。僕としては、井田さんのテンションをどれだけ上げるかが役目ですね。厳しいことをいって、逆に反発させてみたりとか。 ―― お二人で、けっこうやり合ったりもするんですか?
井田:やり合うって、石橋さんと? そんなことないじゃないですか(笑)。 ―― もうすでに、やり合ってる。 石橋:前の担当編集者から引き継いだときに、「情熱がすごく強いタイプ」といわれてたんですが、実際組んでみて、そのとおりだな、と思いました。今回、原作を気に入ってくれたし、気持ものってくれたんで、なんとかゴールにたどり着いてもらいたいですね。 |
||
|
―― 「冒険を軸に描いている」ということですが、井田さんは「冒険」ときくと、何を連想されますか?
―― マンガを描くこと自体にも、冒険みたいなところがある? 井田:マンガの場合は、冒険というよりも挑戦ですね。毎回のゴールがはっきりしているので、そのゴールに向かって一所懸命たどり着こうとしている感じ。なかなか思うように描けなくて、毎回試行錯誤しながら描いているんですが、それでも「いいものが描けた」と思えたら、すごくうれしいですね。 ―― これまでの連載のなかで、渾身の一作はありますか? 井田:読者の方に「この回、よかった」と思っていただければどの回でもいいんですが、個人的には盗聴器を手に入れる回で、秋葉原の店主から金をスルというシーンですね(#13、単行本第2巻に収録)。内容的にも冒険だと思いましたし、描いていて楽しかった。アシスタントにもがんばってもらって、いいものが描けたと思います。
石橋:ダメモトで出した企画だったんですが(笑)。原田さんのお子さんが『月刊少年ガンガン』を読まれていたということで、マンガ化を後押ししてくださったとも伺っています。『鋼の錬金術師』が注目されだしたころ、井田さんの前作『ドラゴンリバイブ』も連載されていたんですよ。幸運でした。やっぱり、自分がドキドキしたシーンを描いてもらえて、最初に読めるっていうのがうれしいですね。役得だと思っています。 ―― 第2巻のみどころを教えてください。 井田:計画が動き始める、スリル満点の巻です。スウガクの家庭の話など、原作では描かれていないシーンもありますので、ご期待ください。 石橋:パッケージ組としても力を入れました。裏表紙にもご注目ください! ―― 巻末には村長の直筆メッセージも収録されていますから、村民のみなさんも必見ですね。ありがとうございました。 |
||
| 2005年6月4日、10月9日 収録 |